睡眠不足がなぜ痩せないのか?その理由とは…
「頑張って食事制限や運動をしているのに、なかなか体重が減らない…」そんな経験はありませんか?
実はその原因、睡眠不足にあるかもしれません
。睡眠は私たちの体にとって「休息」の時間であるだけでなく、ダイエット成功の鍵を握る重要な要素でもあります。
今回は、睡眠不足が痩せにくさを引き起こす理由と、その対策について書いていきます!
睡眠不足が痩せない理由とは?
ホルモンバランスの乱れ
睡眠不足は食欲を調整するホルモン「レプチン」と「グレリン」のバランスを崩します。
- レプチン:満腹感を伝えるホルモンで、睡眠不足になると分泌量が減少します。その結果、満腹感を感じにくくなります。
- グレリン:空腹感を引き起こすホルモンで、睡眠不足時には分泌量が増加します。これにより、高カロリーな食品への欲求が強まります。
このホルモンバランスの乱れによって、必要以上に食べてしまうことが増え、摂取カロリーが増加してしまいます。
代謝の低下
睡眠中には脂肪燃焼や筋肉修復を促す「成長ホルモン」が分泌されます。
しかし、睡眠時間が短いとこのホルモンの分泌量が減少し、基礎代謝(何もしなくても消費されるエネルギー)が低下します。
その結果、脂肪燃焼効率が悪くなり、痩せにくい体質になってしまいます。
ストレスホルモン「コルチゾール」の増加
睡眠不足はストレスホルモン「コルチゾール」を過剰に分泌させます。
このホルモンは脂肪の蓄積を促進し、特にお腹周りに内臓脂肪がつきやすくなる原因となります。
また、コルチゾールの影響で血糖値が上昇しやすくなり、それがさらに脂肪蓄積を助長することもあります。
エネルギー消費量の減少
睡眠不足の日は疲労感から活動量が減りやすくなります。
その結果、消費カロリーも低下し、ダイエット効果が遠ざかってしまいます。
また、「疲れているから運動は明日にしよう」と運動習慣にも悪影響を及ぼします。
睡眠不足による食欲増加のメカニズム
脳の働きへの影響
睡眠不足になると脳の前頭前皮質(意思決定や衝動抑制を司る部分)の働きが低下します。
そのため、高脂肪・高糖質な食品への欲求が強まり、「つい食べ過ぎてしまう」状況を引き起こします。
夜更かしによる間食
夜更かしすると、その分だけ食事以外の間食時間が増えます。
特に夜遅くに摂取したカロリーは脂肪として蓄積されやすいため、体重増加につながります。
睡眠時間と肥満リスクとの関係
短い睡眠時間と肥満リスク
研究によれば、1日6時間未満の睡眠時間は肥満リスクを大幅に高めることがわかっています。
- 5時間以下の場合、肥満リスクは50%以上増加。
- 6時間以下でも約23%増加するという研究があります。
また、普段6.5時間未満しか寝ていない人々が1時間多く寝るだけで1日の摂取カロリー量が平均270キロカロリー減少したという報告もあります。
痩せるために必要な理想的な睡眠時間
多くの研究で推奨されている理想的な睡眠時間は7~8時間です。
この範囲内であればホルモンバランスや代謝機能が最適化されると言われています。
ただし、人によって適切な睡眠時間には個人差がありますので、自分自身の体調や生活リズムに合ったベストな睡眠時間を見つけることも重要です。
忙しい人でもできる!良質な睡眠を確保するための対策
① 就寝前1時間はリラックスタイムを確保
スマートフォンやパソコンから発せられるブルーライトはメラトニン(睡眠ホルモン)の分泌を抑制します。
就寝前1時間はデバイスから離れ、本やストレッチなどリラックスできる習慣を取り入れましょう。
② 食事内容とタイミングに注意
- 寝る直前の食事は避けましょう。消化活動によって体温が上昇し、入眠しづらくなるためです。
- トリプトファン(セロトニンの原料)を含む食品(バナナ・ナッツ類・魚など)を夕食に取り入れることで深い眠りにつながります。
③ 朝日を浴びて体内時計をリセット
起床後すぐに太陽光を浴びることで体内時計が整い、一日のリズムが安定します。
これにより夜も自然と良質な睡眠へ導かれます。
④ 運動で自然な疲労感を作る
軽めの有酸素運動(ウォーキングなど)やヨガなどで適度な疲労感を作りましょう。
ただし激しい運動は就寝3~4時間前までに済ませることがおすすめです。
まとめ:痩せたいならまず「寝ること」を大切に
痩せる体づくりには「食事」「運動」に加えて「十分な睡眠」が欠かせません。
十分な睡眠はホルモンバランスや代謝機能を整え、高カロリー食品への誘惑にも打ち勝つ力となります。
「忙しくて寝る時間なんて取れない」と思う方もいるかもしれません。
でも、その1~2時間多く寝るだけで体重管理だけでなく日々のパフォーマンスも向上します。
まずは今日から、自分自身への投資として「良質な睡眠」を意識してみませんか?